全体概要

知識問題、基本的な計算問題はかなり優しく、得点源になったと思われるそれに対してグラフや文章の読み取り問題は数が多く、時間がかかった人も多いだろう。40-60までは得点が取りやすく、70以上は考察問題の対策をしっかり行なわないと難しいだろう。全体として、考察問題の数は多くなったが、一問当たりの難易度は下がったためやや簡単になったと考えられる。

 

大問1-4

知識をどの程度理解しているかによって解きやすさが大きく変わる問題が多かっ。単純に例を覚えているだけで解ける問題は少ない。なぜこの現象が起こるのか、どうしてこの計算が成り立つのか、などを理解していると計算問題も解きやすいものが多い。考察問題も全体的に文量が少なく、短時間で理解できるものが多い。また、模試や共通テスト対策問題でよく扱われている問題も多く、今まで解いた問題量が多いと簡単に理解できるものが多い
文章やグラフ、表から関係性、法則性を見つける練習をしていなければ苦しい問題になっただろう。

 

大問5

出題テーマが目新しいものであり、問題文の文量も長めである。問題文の中に多くの情報が内包されており、どの情報をどの問題で使用するか見極める力がより強く求められた。しかし、読み取りさえしっかりできるならば、ほとんど知識が必要ない問題である大問5にどの程度時間をかけることができたかで正答率は大きく変化するだろう。

 

対策

共通テスト全体の傾向として、単語の暗記だけでは全く点数が取れない問題になっている。単語の暗記と共に、現象の理解、作用機序の理解が求められている。考察問題では内容を簡潔にまとめることができると、正答率は高くなるだろう。文章、グラフなどから問題の全体像を掴むことが最初の関門だ。全体像の見えないまま考察問題を解き続けたとしても効果は薄いだろう。問題文の単語、記述に反応して解いたいことを簡潔にまとめる能力をつけることが重要だ。